Android を使っている人が iPhone に機種変更したいとき、データ移行がうまくできるかどうか心配な方は多いかと思います。
昨今のケータイショップ等では、主に個人情報保護の観点などから、データ(特に個別のアプリ等)の移行についてはサポート不可としているところも少なくありません。
Android から iPhone の乗り換えについては、コツさえつかめれば、そこまで難しい作業ではありません。Android から iPhone への乗り換えのポイントになる点をいくつかまとめてみました。
必要なもの
移行したい Android と iPhone
iPhone については SIM フリーか、Android と同一キャリアの端末
それぞれの充電ケーブルとアダプタ(移行作業に電源接続が必要)
Android の SIM カードを取り出すためのピン
Wi-Fi環境
1. 公式の移行ツールを使う
Android から iPhone、iPad、iPod touch に移行する https://support.apple.com/ja-jp/HT201196
取っ掛かりとして、Google Play にて「iOSに移行」公式アプリをダウンロードし、アプリの手順に従います。写真、電話帳などの基本的なデータについては、これによって半自動的に移行することができます。
※ Wi-Fi 環境が必要になります。
iPhone の移行にあたって、Android では使っていなかったものとして、新しく Apple ID というものが必要になりますが、これはアプリの手順で「メールアドレス>現在のメールアドレスを使用」とすることで、現在 Android で利用している GMail のアドレスをそのまま使うことができます(GMail に関わらず、今使っているメールアドレスをそのまま Apple ID として使うことができます)。
2. 個別のアプリについては個別に移行する
LINE など個別のアプリについては、アプリそれぞれに移行手順が存在しますので、多少面倒ではありますが、それらの手順に従って移行をおこなう必要があります。
また、Android には存在するが iPhone には存在しない(あるいはその逆に iPhone には存在するが Android には存在しない)アプリというものが、たまにあったりします。この場合「引き継ぎ」自体ができませんのでご注意ください。
パスワードの登録・変更方法
LINE あんぜん引き継ぎガイド
上記は LINE の例です。LINE については、電話番号のみでは別の端末に引き継げませんので、事前にパスワードを指定しておく必要があります。
その他のアプリについては、移行手順を検索し、それが公式として存在する場合はそれに従い、そうでないものについては、Android 側で入力したそれぞれのアプリの ID(ユーザ名や携帯電話番号、あるいは任意の文字列)とパスワードを iPhone でも利用するかたちになります。Android で利用している ID やパスワードが分からない場合は、この移行を機にメモや「パスワードを忘れた」などで復旧、記録しておくことをおすすめします。
3. SIM カードの差し替えと、差し替え後の SMS 到達確認
アプリのデータ引き継ぎが完了したら、最後は SIM カードの差し替えになります。電話(通話)や SMS については基本的には差し替えのみで問題ありません。
アプリなどを移行しているあいだ、SMS などの確認メールが随時送信されてきますので、それを常に受信できるようにしておく必要があります。そのため、SIM カードについては、原則「すべてのデータ・アプリの移行が終わってから Android → iPhone へ入れ替える」ことをおすすめしています。
ほとんどのアプリは、ID・パスワードの設定があり、Wi-Fi 環境に繋がっていれば、SIM カードの有無については問われない場合が多いです。そのため Android から iPhone にアプリを移動した際、個別のアプリの動作確認は iPhone 側だけでもできますので、その段階できちんと動いていれば、移行に成功しているとみなすことができます。
SMS が送信されない場合は、以下の記事を参考にしてみてください。
docomo iPhoneのSMSが届かない時の4つの対処法をご紹介!【受信できない】
au SMS(Cメール)の送受信ができない
softbank[iPhone]SMSの受信ができません。対処方法を教えてください。
4. その他データの移行
ここまで問題できていれば、九割がた Android のデータは iPhone に移行できたのではないかと思います。
何らかの事情により、Android から iPhone へすべてのデータが移行できない場合があります(電話帳、写真など)。この場合は多少面倒ですが、写真については Send Anywhere などのアプリを使うことで、引き継ぐことができます。
iPhoneとAndroidの間もOK、その場で写真・ファイルを転送する方法
電話帳については、手間ではありますが、自動で移行されなかったものについては、Android の元データを参考に、手動で移行されるのがおすすめです。
移行できなかったデータを後から確認したり、ID・パスワードをうまく調べられず、サポートを受ける必要があるなどといったことを想定し、移行前の Android 端末についてはすぐに手放さず、3ヶ月〜半年ほど手元に置いておくことをおすすめします。
移行時のコツとして、写真や電話帳、アプリなどを、移行のタイミングで断舎利するというのもおすすめです。ほとんど使わない連絡先やアプリ、既に必要なくなった写真データなどがあれば、あえてすべて移行するのではなく、Android 端末に残したうえで、アカウントだけ iPhone へ引き継いで使う、というのも、悪くない方法です。